自然の恵みを燻す:厚岸と弟子屈から生まれる燻製用チップ
燻製の香りと味わいを引き立てる重要な要素、それは燻製用チップです。当社では、地元の自然資源を活かした3種類の燻製用チップを製造、販売、使用しています。これらのチップには、それぞれ独自のキャラクターがあり、燻製する食材のストーリーを育む力を持っています。

これらのチップの製造には、厚岸町森林組合の皆様のご協力をいただいています。彼らは間伐作業で発生する未利用材を丁寧に粉砕し、チップとして新たな命を吹き込んでくださっています。森林組合の存在は、地域の森づくりに重要な役割を担っており、私たちはそのご尽力に心から感謝しています。
厚岸町森林組合
エゾヤマザクラ
エゾヤマザクラのチップは、厚岸町の山林で行われる間伐作業で生じた未利用材を活用しています。この桜は、バランスの取れたやさしく甘い香りが特徴で燻製する食材を選びません。こちらは「HOLYSMOKE」という製品として販売もしています。

ミズナラ
ミズナラのチップも同じく厚岸町の間伐作業で得られる未利用材から作られています。この木は力強く、深みのある香りを持ち、肉類やチーズと相性抜群です。北海道の豊かな森林資源を感じさせるその香りは、食材に温かみと複雑さを与えます。

ブドウ
もう一つ紹介するのは、弟子屈町の「屈斜路カルデラワイナリー」で栽培されているブドウ「山幸(やまさち)」の剪定枝を利用したチップです。
ここで「屈斜路カルデラワイナリー」について少し説明したいと思います。
「屈斜路カルデラワイナリー」は2024年8月にひがし北海道・弟子屈町の屈斜路湖を臨む大自然のなかに誕生したワイナリーです。
弟子屈の地名の由来となったアイヌ語で「岩盤」を意味する「テシカ」と名付けられたこちらのワインは、弟子屈産ブドウ「山幸」を使ったもので野生酵母で発酵し、酸化防止剤の亜硫酸塩は必要最低限の添加としているほか、ろ過をしていないため心地よい渋味と伸びやかな酸の余韻が続くワインに仕上がっています。
ワイナリーでは醸造・販売の他、限定販売のソフトドリンクも提供、屈斜路湖を一望できるテイスティングカウンターも設置され、弟子屈町随一のレイクビューをワインとともに楽しめる作りになっています。
屈斜路カルデラワイナリーHP
https://teshikagafarm.com/kcwinery/
ワイナリーから剪定枝の提供を受けることができたからこそグレートノースの「木こりの燻したスモークチーズ」が完成したといっても過言ではありません。ワインづくりの背景が食材に宿り、一層深みのある味わいになっています。
これら3種のチップは、ただ燻製をするための道具にとどまりません。それぞれの木の特性が食材と結びつき、ひとつひとつの料理に物語を吹き込むのです。厚岸町の森林と弟子屈町のワイン畑、それぞれの背景が香りや味わいに表現され、燻製料理を通じて地域の魅力を味わうことができます。
私たちは、未利用材を活用することで環境への配慮を実現するとともに、地域資源の新たな価値を発見しています。この取り組みを通じて、自然と食のつながりを深め、皆様に特別な燻製体験をお届けしたいと思っています。
関連情報
木こりの燻製屋 | The Great North
【The Great North(グレートノース)】の燻製へようこそ!私たちは北海道厚岸町で林業を営み、森と海のつながりを大切にする燻製作りをしています。
私が目指しているのは、厚岸町の豊かな自然や伝統、そして新しい可能性を形にしていくことです。この地で生まれる味わいや感覚を通して、自然と人間が再び繋がりを持つ瞬間を体験していただきたいと思っています。燻製の香りや音楽の調べが、私たちが忘れかけた自然との繋がりを感じさせ、より豊かな未来へと導く一助となることを願っています。皆さんにも、この特別な体験を共有していただければ幸いです。
屋号 | The Great North |
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住所 |
〒088-1120 北海道厚岸郡厚岸町山の手2-65 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 日曜日 |
代表者名 | 山本 浩二 |
info@thegreatnorth.site |